B型肝炎給付金は、国家賠償請求訴訟を起こして国と和解しなければ受け取れません。

しかし、個人で訴訟を起こすことは滅多になく、相談相手も少ないため、以下のような悩みや不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。

  • B型肝炎給付金は誰に相談したらよい?
  • B型肝炎給付金の無料相談窓口はある?
  • 1人で訴訟を起こせるかどうか不安
  • 訴訟をサポートしてくれる専門家はいる?

B型肝炎給付金には無料相談窓口があるので、訴訟手続きなどがわからないときは早めに相談してください。

本記事では、B型肝炎給付金の無料相談窓口や、受け取り可能な金額などをわかりやすく解説しています。

この記事を監修した医師
福地 裕三(にじいろクリニック新橋)
にじいろクリニック新橋の院長の福地です。性感染症を中心にED、AGA、ピルなどの処方も行う自由診療のクリニックになります。患者様1人1人、必要な検査は異なりますしエビデンスのある治療を行う必要があります。正しい情報を提供するとともに解決策を見つけ出してご提案いたします。

B型肝炎訴訟は弁護士に相談するのがおすすめ

国に対してB型肝炎給付金を請求するときは、まず弁護士の無料相談を利用してください。

B型肝炎給付金の請求方法は国家賠償請求訴訟になっており、個人対応が難しいため、被害者全体の5分の1程度しか給付金を受け取っていない状況です。

弁護士の多くはB型肝炎訴訟の無料相談に対応しているので、訴訟の起こし方や給付金の受給要件など、わからないことがあれば早めに相談してみましょう。

B型肝炎給付金を弁護士に相談できる窓口

B型肝炎給付金の請求方法や受給要件などがわからないときは、無料の相談窓口を利用できます。

相談できる内容や受付日時、連絡方法は以下を参考にしてください。

厚生労働省の電話相談窓口|給付金に関する総合的な相談窓口

厚生労働省ではB型肝炎訴訟に関する相談窓口を設置しており、以下の日時で電話の無料相談を受け付けています。

  • 電話番号:03-3595-2252
  • 受付時間:年末年始を除く平日の9時00分~17時00分

厚生労働省ホームページの掲載内容や、ダウンロードファイルに関する相談を受け付けているので、訴訟の手順やなどがわからないときに相談してみましょう。

【参考元】B型肝炎訴訟について(厚生労働省)

社会保険診療報酬支払基金|給付金請求に関する相談窓口

B型肝炎給付金の請求について相談があるときは、社会保険診療報酬支払基金の無料電話相談を利用してください。

  • 電話番号:0120-918-027
  • 受付時間:年末年始を除く平日の9時00分~17時00分

なお、B型肝炎給付金の相談は確定判決や和解後のみ受け付けており、訴訟前の相談はできないので注意してください。

【参考元】特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等支給関係業務(社会保険診療報酬支払基金)

B型肝炎訴訟の弁護団|B型肝炎給付金訴訟の相談窓口

B型肝炎訴訟は全国に弁護団があり、訴訟のサポートだけではなく、安心して医療を受けられる体制整備に向けた活動をおこなっています。

各弁護団の連絡先や担当エリアは以下を参考にしてください。

北海道弁護団

北海道弁護団では、以下の日時でB型肝炎訴訟の相談を受け付けています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
北海道全域電話:011-231-1941 FAX:011-231-1942平日のみ ・10時00分〜12時00分 ・13時00分〜15時00分公園通り法律事務所

東北弁護団

東北弁護団では、以下の日時でB型肝炎訴訟の相談を受け付けています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県電話:0120-76-0152 FAX:022-261-7279平日のみ ・10時00分〜14時00分小野寺友宏法律事務所など

新潟弁護団

新潟県弁護団は山形県と福島県も担当しており、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談に対応しています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
新潟県、山形県、福島県電話:025-223-1130 FAX:025-378-1662平日のみ ・9時00分〜17時00分新潟中央法律事務所

東京弁護団

東京弁護団は神奈川や埼玉などの弁護団から構成されており、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談を受け付けています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
関東地方、山梨県、福島県電話:03-3352-7333、03-3355-0611 FAX:03-3357-5742平日のみ ・10時00分〜17時00分東京法律事務所
神奈川県 ※神奈川弁護団電話:045-264-8740 FAX:045-662-6578平日のみ ・9時00分〜19時00分横浜法律事務所
埼玉県 ※埼玉弁護団電話:048-862-0377 FAX:048-866-0425平日のみ ・9時00分〜17時00分埼玉総合法律事務所
千葉県 ※千葉県弁護団電話:043-225-1461 FAX:043-225-9488平日のみ ・9時30分〜17時00分弁護士法人房総法律千葉事務所
茨城県 ※茨城弁護団電話:029-226-3925 FAX:029-232-0532平日のみ ・10時00分〜12時00分 ・14時00分〜17時00分水戸翔合同法律事務所
栃木県 ※栃木支部電話:028-615-2255 FAX:028-615-2266平日 ・9時00分〜19時00分 土日祝 ・9時30分〜18時30分法律事務所 栞
群馬県 ※群馬支部電話:027-251-5713法律事務所コスモス
長野県 ※長野弁護団電話:026-234-7754和田清二法律事務所

北陸弁護団

北陸弁護団では、県別に事務局でB型肝炎訴訟の相談を受け付けています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
富山県電話:076-423-2466 FAX:076-423-0699平日のみ ・9時00分〜18時00分富山中央法律事務所
石川県電話:076-221-4111 FAX:076-221-4994平日のみ ・9時30分〜17時30分  金沢合同法律事務所
福井県電話:0776-30-1371平日のみ ・9時00分〜17時15分泉法律事務所

静岡弁護団

静岡県弁護団では、3つの事務局でB型肝炎訴訟の相談に対応しています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
静岡県中部電話:054-205-0577 FAX:054-205-0580平日のみ ・9時30分〜17時00分弁護士法人ライトハウス法律事務所
静岡県西部、東三河(愛知県)電話:053-457-4433 FAX:053-457-4444平日のみ ・9時00分〜17時00分平尾法律事務所
静岡県東部電話:055-941-9750 FAX:055-941-9751平日のみ ・9時00分〜17時30分弁護士法人こだま法律事務所

名古屋弁護団

名古屋弁護団は岐阜県と三重県も担当しており、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談を受け付けています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
愛知県、岐阜県、三重県電話:052-961-0788 FAX:052-253-6869平日のみ ・9時30分〜16時30分あゆみ法律事務所

大阪弁護団

大阪弁護団は近畿エリアと徳島県を担当しており、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談に対応しています。

担当エリア連絡先相談受付時間窓口
大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県、徳島県電話:0120-124-681、06-6647-0300 FAX:06-6647-0302平日・土日・祝日 ・10時00分〜22時00分きづがわ共同法律事務所
滋賀県電話:077-510-1098平日のみ ・9時00分〜17時00分女性の法律事務所パール

広島弁護団

広島弁護団は以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談を受け付けており、四国エリアの一部も担当しています。

相談担当エリア連絡先相談受付時間窓口
広島県、山口県、岡山県、愛媛県、香川県、高知県電話:0120-10-6589、082-223-6589 FAX:082-836-5878平日のみ ・9時00分〜12時00分 ・13時00分〜17時00分清水・浅利法律事務所

山陰弁護団

山陰弁護団では、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談を受け付けています。

相談担当エリア連絡先相談受付時間窓口
島根県、鳥取県電話:0859-30-2002 FAX:0859-34-4231平日のみ ・10時00分〜12時00分 ・14時00分〜17時00分高橋敬幸法律事務所

九州弁護団[ho1] 

九州弁護団は各県ごとの法律事務所が窓口になっており、以下の日時でB型肝炎訴訟の無料相談に対応しています。

相談担当エリア連絡先相談受付時間窓口
福岡県電話:092-894-1781 FAX:092-894-178210時00分〜17時00分[ho2] 姪浜法律事務所
佐賀県電話:0952-97-9292 FAX:0952-28-91449時00分〜18時00分[ho3] 半田法律事務所
熊本県電話:096-312-0030 FAX:096-362-831017時まで[ho4]  平日のみ ・9時30分~12時00分 ・13時00分~17時00分はみんぐ法律事務所
長崎県電話:095-827-3535 FAX:095-823-0616[ho5] 崎陽合同法律事務所
大分県電話:097-574-8800 FAX:097-574-8801平日のみ ・9時00分〜12時00分 ・13時00分〜17時00分たえ法律事務所
宮崎県電話:0985-23-1355 FAX:0985-23-1356平日のみ ・9時00分〜17時30分[ho6] えいらく法律事務所
鹿児島県電話:099-251-2400 FAX:099-251-2424平日のみ ・9時30分〜12時00分 ・13時00分〜17時00分西鹿児島法律事務所
沖縄県電話:098-917-1088 FAX:098-917-1089平日のみ ・9時00分〜〜17時15分沖縄合同法律事務所

ベンナビB型肝炎なら医療に精通したB型肝炎訴訟に強い弁護士に相談できる

B型肝炎給付金の請求について相談したいときは、「ベンナビB型肝炎」の利用をおすすめします。

ベンナビB型肝炎にはB型肝炎訴訟を専門に扱う法律事務所が登録されており、無料相談にも対応しています。

着手金無料や全国展開の法律事務所も登録されているので、弁護士費用を抑えたい方や、弁護団の事務局が遠い方は、ベンナビB型肝炎の弁護士に相談してみましょう。

ベンナビB型肝炎の登録弁護士は医療に精通しており、資料や証拠の収集にも協力してもらえるので、国と和解できる確率が高くなります。

なお、正式に委任契約を結ぶときは、以下の判断基準で弁護士を選んでください。

B型肝炎訴訟について相談する弁護士の選び方

B型肝炎訴訟について相談するときは、以下の条件を満たす弁護士を選んでおきましょう。

  • B型肝炎訴訟の和解実績が豊富
  • 弁護士費用を明確に説明してくれる
  • 和解できるかどうか見通しを立ててくれる
  • 被害者の苦しみに寄り添ってくれる
  • 資料や証拠収集に協力してくれる

B型肝炎訴訟の和解実績は見逃せない要素なので、訴訟件数に対して何件の和解件数があるか、ベンナビB型肝炎や法律事務所のホームページでチェックしておきましょう。

また、B型肝炎訴訟に詳しい弁護士の場合、相談時に和解できるかどうか見通しを立て、難しいようであれば追加資料の準備などをアドバイスしてくれます。

B型肝炎訴訟について弁護士に相談できること

B型肝炎訴訟を起こす場合、弁護士は以下のような相談に乗ってくれます。

弁護士費用やB型肝炎給付金がいくらになりそうか、あらかじめ相談しておくとよいでしょう。

自分がB型肝炎訴訟給付金の対象者かどうか

B型肝炎訴給付金の対象者かどうか判断できないときは、必ず弁護士に相談してください。

感染時期は自分でもチェックできますが、集団予防接種が原因であったかどうかを特定しなければ、訴訟を起こしてもB型肝炎給付金はもらえません。

また、一次感染と二次・三次感染では受給要件の証明方法が異なるので、厚生労働省のガイドラインで自己判断するよりも、弁護士に判定してもらったほうが確実です。

どれくらいの給付金を受け取れるか

B型肝炎給付金は50万~3,600万円までの幅があり、病態によって大きく異なります。

弁護士に病態をチェックしてもらうと、どれくらいの給付金を受け取れるかわかるので、B型肝炎訴訟を起こすかどうかの判断材料になるでしょう。

ただし、ある程度の資料がなければ弁護士も判断できないので、血液検査などの資料があれば必ず提出してください。

弁護士費用はどれくらいかかるか

B型肝炎訴訟を起こすときは、弁護士費用も相談しておきましょう。

多くの弁護士は相談料や着手金を無料にしていますが、出廷にかかる日当や交通費はその都度請求されるケースもあります。

訴訟には切手代などの通信費や印紙代も必要なので、無料相談の際に細かな費用もすべて確認してください。

B型肝炎訴訟の流れやかかる期間

弁護士に相談すると、B型肝炎訴訟の流れや決着までの期間を教えてもらえます。

訴訟の流れを知っておけば、何がどこまで進んでいるのかわかるので、今後必要になる対応の下準備に取り掛かれます。

また、B型肝炎訴訟は国の審査に1年程度かかりますが、弁護士のサポートがあれば、証拠収集などの準備期間は短縮可能です。

B型肝炎給付金を受給するまでの流れ

B型肝炎給付金の受給は以下の流れになっており、一般的には1年半~2年程度の期間がかかります。

長期の裁判にはなりますが、弁護士は訴訟手続きを代行してもらえるので、被害者の負担はかなり軽くなるでしょう。

弁護士の無料相談を利用する

B型肝炎訴訟を起こすときは、まず弁護士の無料相談からスタートします。

手元に母子手帳や血液検査結果報告書、診断書などの資料があれば、必ず弁護士に提出してください。

ただし、この時点では資料や証拠が不足しているケースが多いので、今後必要になる書類などを聞いておくとよいでしょう。

検査結果と必要書類を弁護士に提出

血液検査の結果や診断書などが集まったら、早めに弁護士に提出しておきましょう。

十分な証拠や資料が集まり、病態のレベルも明らかになると、B型肝炎給付金や弁護士費用の概算額がわかります。

なお、体調がすぐれないときや、仕事の都合で役場などに行けないときは、弁護士に代行を依頼してください。

B型肝炎訴訟の提起

B型肝炎訴訟を提起するときは、訴状と必要書類を裁判所に提出します。

提訴が終わると国の書類審査が始まり、和解期日も指定されますが、和解の手続きも弁護士に依頼できます。

和解成立後に給付金の支払い

国との和解が成立すると、概ね2週間後に和解調書が作成されます。

和解調書や給付金等支払請求書などを社会保険診療支払報酬基金に送付すると、1~2ヶ月後にはB型肝炎給付金が支払われるので、これで訴訟はすべて完了です。

B型肝炎給付金に関するよくある相談

B型肝炎給付金は請求手続きが特殊なので、弁護士にはさまざまな相談が寄せられます。

給付金の受給要件や請求期限などを把握しておきたい方は、以下を参考にしてください。

無症状でもB型肝炎給付金を請求できる?

集団予防接種による感染を証明できれば、無症状でも50万円または600万円の給付金を受け取れる可能性があります。

ただし、集団予防接種から20年の除斥期間を経過した場合、給付額が低くなるので注意してください。

B型肝炎給付金の対象外になるケースとは?

B型肝炎に感染していても、以下の条件に該当するとB型肝炎給付金の対象外になります。

  • 持続感染ではなく一過性の感染だった人
  • 生年月日が支給対象期間ではない人
  • 満7歳の誕生日以降に集団予防接種を受けている人
  • 一次感染者の条件を満たさない親から二次感染した人
  • 感染原因が集団予防接種ではない人
  • B型肝炎ウイルスの種類がジェノタイプAeの人
  • 資料や証拠が残っていない人

ジェノタイプAeのB型肝炎ウイルスは成人後に持続感染する場合があり、幼少期に受けた集団予防接種が原因ではないものと考えられています。

さいごに|B型肝炎給付金を請求するときは無料相談を利用しましょう

集団予防接種によるB型肝炎は国側に過失があるため、嘔吐などの症状に苦しんでいる方は必ず給付金を請求してください。

B型肝炎給付金には請求期限もあるので、受給要件を満たすかどうかなど、わからないことがあれば弁護士の無料相談を活用しましょう。